自分の貯金額で大丈夫なのか心配になりますよね。
年代別でどのくらいの貯金をしているのかリサーチしました。
年代別の負債額・持ち家があるか・共働きかどうか・子供の人数の平均値や割合のデータもあわせて見ていきましょう。
40歳 貯金1000万は少ない?
40歳で貯金額が1000万では少ないという意見も多く見受けられますが、実際にはどうなのでしょうか?
以下は総務省の家計調査(2020年版)での、40歳~49歳の2人以上の世帯での貯金額・負債額と生活状況の平均値です。
- 貯金額 1081万円
- 負債額 1231万円
- 年間収入 786万円
- 持ち家率 78.8%
- 世帯人員 3.70人(うち18歳未満人員1.48人)
- 配偶者(女性)有業率 63.2%
上記のデータでは貯金額を負債額が上回っています。40歳の時点では多くの家庭が住宅ローンを抱え、子供がいる家庭なら子育ての真っ最中であるケースがほとんどです。
子供も大きくなり共働きしやすくなる年代でもありますが、日々家計のやりくりに頭を悩ませる家庭も多いのではないでしょうか。
また、近年では晩婚化が進んでいるため、40代で家庭を構える人も多いでしょう。定年後まで子供の教育費がかかる可能性もある場合は、それを踏まえてこの時点から貯金をしていく必要があります。
何かと浪費がかさみやすい年代のため、思うように貯金ができない場合は無理のない金額で自動積立定期預金などを利用し、確実に貯めていくのがよいでしょう。
50代貯金の理想
では10年後の50代の時点では、一般的にどのくらいの貯金額に達しているのが理想的なのでしょうか?
以下は総務省の家計調査(2020年版)での、50歳~59歳の2人以上の世帯での貯金額・負債額と生活状況の平均値です。
- 貯金額 1703万円
- 負債額 699万円
- 年間収入 869万円
- 持ち家率 87.4%
- 世帯人員 3.14人(うち18歳未満人員0.43人)
- 配偶者(女性)有業率 60.5%
50代では貯金額が負債額を上回っています。まだ現役世代であるうちに子供が自立するケースが多いため、家計に余裕が出てくる家庭も多いでしょう。
また、早くから住居を建てた世帯の住宅ローンの完済や、親からの相続で住居を入手するケースもあり、老後資金を貯めやすい年代でもあります。
退職時までに貯めるべき老後資金は?
厚生労働省によると、40年勤めた元会社員(現役時の手取り収入が約35万円)と専業主婦の夫婦の場合、受け取れる年金額は約21万円といわれています。
しかし、家計調査では無職世帯の支出平均は26万円と、平均年金額を上回っているのが現状です。
単純に65歳定年で85歳までの計算でも、月5万円の不足を20年分補うには約1200万円が必要です。
これに加え、住居のバリアフリー化や古くなる設備のリフォーム代、車を所持する場合は車検代などの維持費、家電の買い替え、入院費用などが発生する可能性があります。
子供や孫へ積極的に援助をしたり、生活レベルを落としたくないという場合もあるでしょう。
厚生労働省が公表した高齢者の生活実態として、ゆとりある生活を送れる老後生活費は約38万円という統計があります。
想定する老後の生活レベルによって定年までの理想の貯金額は大きく変わります。
おおまかな目安としては寿命が85歳として約1500万円、95歳として約2000万円程度をみておきたいところです。
30歳夫婦 貯金1000万
30歳で貯金額1000万円という数値は、目標としてよく耳にする金額です。
難しいようですが共働き夫婦であれば30歳までに1000万貯めることも不可能ではないでしょう。
30歳以降に出産や住居の購入などを予定する場合、結婚後早いうちから貯蓄に力を入れることで教育費や住宅ローンのプレッシャーも回避できるため一石二鳥です。
以下は総務省の家計調査(2020年版)での、30歳~39歳の2人以上の世帯での貯金額・負債額と生活状況の平均値です。
- 貯金額 760万円
- 負債額 1330万円
- 年間収入 675万円
- 持ち家率 65.0%
- 世帯人員 3.66人(うち18歳未満人員1.64人)
- 配偶者(女性)有業率 54.2%
女性の有業率は29歳までは50.8%となっており、結婚や出産の際に一旦退職する女性が一定数いることが予測されます。
40代~50代と女性の有業率が増加しているのは、住宅ローンや子供の教育費にあてる収入を得るため、復帰する女性が多いのではないでしょうか。
そうすれば収入も途絶えることなく、スムーズに職場復帰することができます。
35歳 貯金中央値 独身
30代半ばは、これから結婚して家庭を構えようという人もいれば、独身を貫いて気ままに生活していきたいと考える人もいる年代です。
この世代の貯金額は実際にはどのくらいなのでしょうか?
収入や貯金額に差がある年代なので、収入300万円~1000万円未満世帯の平均値と中央値をみてみましょう。
- 収入300万円~500万円未満 平均329万円 中央値187万円
- 収入500万円~750万円未満 平均994万円 中央値558万円
- 収入750万円~1000万円未満 平均1352万円 中央値1250万円
収入が高くなると平均値と中央値の差も小さくなることから、やはり生活にゆとりがある世帯はしっかりと貯金されているようです。
しかし、収入300万円~500万円未満の世帯では平均値と中央値にかなりの差があることから、着実に貯金できている世帯と貯金できてない世帯に分かれることがわかります、
結婚でライフスタイルが変わって、結婚式や出産などでイベントごとの出費が増えたり、独身でも病気やケガで収入が途絶える可能性もあります。いざという時に備えて貯金額が中央値に達していない場合は、家計の見直しや貯蓄方法を検討する必要があるでしょう。
貯金3000万の割合
ゆとりある老後を送るための資金として、3000万円は十分な貯金額であるといえますが、実際に貯金額が3000万円を達成している割合はどれほどなのでしょうか?
総務省が公表している「貯蓄現在高階級別分布」(2020年)からわかるポイントは以下の3つです。
- 貯金のある世帯の貯金額中央値は826万円
- 3000万円以上の貯金額の勤労者世帯割合は12.4%
- 1000万円未満の貯金額の勤労者世帯割合は約半数
現役のうちに3000万円の貯金額を超えているのは12.4%と、数字で見るとかなり多いように感じます。
しかし、現役世代全体での1000万円未満の貯金額の割合は約半数を占めているのが現状です。
実際は教育費や生活に出費を割く家庭が多く、なかなか貯金に手が回らない家庭も多いのではないでしょうか。
「ゆとりある老後」はたしかに魅力的なキーワードですが、家族と過ごす時期は人生のごく限られた時間です。家族や子供のために使うお金をやみくもに節制していては、その豊かな時間をないがしろにしてしまうかもしれません。
もし3000万円を目標にするならば、家族に無理を強いらない範囲でこつこつ節約や貯金をしていきましょう。
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